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2007年1月30日 (火)

最高裁判決・報道

  【朝日新聞】  横浜教科書訴訟、執筆者側の上告棄却 最高裁
                               2005年12月01日12時50分
 92年の教科書検定で文部省(現文部科学省)に修正を求められ執筆を断念した高嶋伸欣(のぶよし)琉球大教授(63)が、「表現の自由を侵害された」として国に100万円の賠償を求めた訴訟の上告審判決が1日、あった。最高裁第一小法廷(横尾和子裁判長)は「当時の検定制度は憲法に違反しない」と判断。個々の検定意見も「裁量権の逸脱はなかった」として高嶋教授の上告を棄却し、教授が逆転敗訴した二審判決が確定した。89年に簡略化された新制度とそのもとでの検定の適否について最高裁が初判断を示した。
 32年間に及んだ故家永三郎氏による一連の教科書訴訟を引き継ぐ形で93年に提訴。検定制度の違憲性などを訴えてきた。
 主に問題になったのは、高嶋教授が91年に「新高校現代社会」(一橋出版)で執筆を担当した「現在のマスコミと私たち」「アジアの中の日本」について、旧文部省の調査官が述べた検定意見の適否。
 検定意見が違法となる場合としては、最高裁が家永訴訟の判決で「根拠となる学説状況の認識などについて見過ごしがたい誤りがあるとき」との一般基準を示している。第一小法廷はこれを踏まえ「いずれの検定意見についても誤りは認められない」と述べ、「検定意見に関する文相の判断は、裁量権の範囲を逸脱しておらず、違法とは言えない」と結論づけた。
 一審・横浜地裁は、調査官が4カ所の記述に対して述べた検定意見のうち、二つについて「裁量権を逸脱して違法」として20万円の支払いを命じたが、二審・東京高裁はこれを取り消して請求を棄却した。
 文科省は「誠に妥当な判決」とコメントした。
    ◇
 〈問題になった検定意見〉 (1)福沢諭吉の「脱亜論」とアジアに好意的な勝海舟の「氷川清話」を対比させた記述について、「前後を端折って都合のいいところだけ抜き出した」(2)湾岸戦争で掃海艇を派遣したことをめぐる「東南アジア諸国から事前に意見を聞いて欲しかったという声が相次いだ」との記述に対し、「やや低姿勢である」――とした調査官の二つの指摘。一審・横浜地裁判決は、それぞれの検定意見について「学説状況の把握が不十分」「当てはめた検定基準が不明確」とし、違法と判断した。

  【毎日新聞】 横浜教科書訴訟:2審の教授側逆転敗訴判決が確定
・横浜教科書訴訟の最高裁判決で入廷する高嶋伸欣・琉球大教授(前列右)ら=最高裁で1日午前9時52分、馬場理沙写す
・判決言い渡し後、「不当判決」の垂れ幕を手にする原告側弁護士=最高裁前で1日午前10時52分、尾籠章裕写す
 
 文部省(現文部科学省)の違法な検定で高校の現代社会の教科書執筆を断念させられたとして、高嶋伸欣(のぶよし)琉球大教授(63)が100万円の国家賠償を求めた「横浜教科書訴訟」で、最高裁第1小法廷(横尾和子裁判長)は1日、検定制度や検定意見を適法と認め、高嶋教授側の上告を棄却する判決を言い渡した。検定意見の一部を違法として国に20万円の賠償を命じた1審判決を破棄し、訴えを退けた2審の教授側逆転敗訴判決が確定した。
 高嶋教授は32年間にわたって争われた「家永教科書訴訟」を引き継ぐ形で93年に提訴。89年の見直しで簡素化が進んだとされる新検定制度の合憲性が初めて問われた。
 第1小法廷は、旧制度を合憲とした家永訴訟判例の判断の枠組みを踏襲し、新検定制度を合憲と判断。そのうえで「文部省側の検定意見に看過しがたい過誤があったとは認められず、裁量権の範囲内」と述べた。個別の検定意見に対する判断は示さなかった。
 問題になったのは、92年に検定を受けた「新高校現代社会」(一橋出版)のうち、高嶋教授が執筆した「現在のマスコミと私たち」「アジアの中の日本」と題する4ページの記述。文部省側は4カ所に修正などを求める検定意見をつけた。
 1審・横浜地裁は98年4月「アジアの中の日本」の2カ所の記述に対する検定意見に裁量権の逸脱、乱用があったと認定したが、2審・東京高裁は02年5月、すべての検定意見を妥当とし、請求を棄却した。【木戸哲】

▽文科省の山下和茂教科書課長の話 検定制度の正当性と必要性を改めて確認した誠に   妥当な判決だと考える。
◇「強い憤り」と高嶋教授
 高嶋教授は判決後に記者会見し「最高裁の裁判官は事実に基づいて正義を守る義務を果たさなかった。強い憤りを覚える」と語った。上告から3年半がたち、弁護団や支援者からは「中身のない判決を書くのにどうしてこんなに時間がかかるのか」と不満の声も出た。
 高校教師だった92年秋、文部省の教科書調査官から、執筆した教科書に対する検定意見を伝えられた。公式な意見と調査官個人の「感想」の区別があいまいな口頭での通知だった。高嶋教授は執筆を断念して提訴に踏み切り、検定の不透明さを訴えた。
 98年4月に1審で一部勝訴。文部省は検定手続きを見直し、検定意見を文書化した。この日の最高裁判決で逆転敗訴が確定したが、「訴訟の成果だ」との自負もある。
 提訴後は教科書執筆から遠ざかっていた。「このままでは終われない」。今後は琉球大の同僚らと、沖縄の中学生向けに教科書を作る計画を進めるという。【木戸哲】
毎日新聞 2005年12月1日 11時28分 (最終更新時間 12月1日 12時41分)

【読売新聞】 横浜教科書訴訟、「検定意見は適法」最高裁が上告棄却
・横浜教科書訴訟、最高裁敗訴となり会見する原告の高島伸欣・琉球大教授 
 1992年度の教科書検定を受けた高校の現代社会の教科書を巡り、執筆者の高島伸欣(のぶよし)・琉球大教授(63)が「検定で表現の自由を侵害された」として、国を相手に100万円の賠償を求めた「横浜教科書訴訟」の上告審判決が1日、最高裁第1小法廷であった。
 横尾和子裁判長は、「検定意見はいずれも適法」と述べ、2審・東京高裁の請求棄却の判決を支持、上告を棄却した。高島教授の敗訴が確定した。1審・横浜地裁が一部を違法とした検定意見を、2審に続いて適法としたことで、検定を行う国側に幅広い裁量権を認めることになった。
 問題となったのは、高島教授が高校教科書「新高校現代社会」(一橋出版)に執筆した記述のうち、<1>海上自衛隊の掃海艇派遣に対するアジア諸国の反発<2>福沢諭吉の「脱亜論」や勝海舟の「氷川清話」の引用<3>昭和天皇崩御の際のマスコミ報道<4>湾岸戦争で多国籍軍が行った情報操作――の4か所。文部省(当時)の教科書調査官が92年の検定で修正や削除を求めたことの違法性が争点となった。
 判決は、89年に改定された検定制度について、最高裁として初めて合憲と判断したうえで、4か所の記述に対する検定意見の是非を検討。「第1次家永教科書訴訟」で示された「学説状況への認識や、検定基準に基づく評価に看過し難い過誤がある場合は、裁量権の逸脱で違法」との判断基準に基づき、いずれの検定意見についても「裁量権の逸脱はない」とした。
 1審判決は、「掃海艇」「脱亜論」に対する検定について、裁量権逸脱を認め、20万円の支払いを命じたが、2審判決は、逸脱はなかったとしていた。

 高島教授の話「判決理由が薄っぺらで、説明責任を全く果たしていない。到底承服できない」
 文部科学省の山下和茂・教科書課長の話「検定制度の正当性や必要性を改めて確認した妥当な判決だ」
                   (2005年12月1日13時11分  読売新聞)

 【産経新聞】 教科書検定「適法」が確定 最高裁、横浜訴訟で上告棄却
 
 高校「現代社会」の教科書検定で表現の自由を侵害され、執筆を断念させられたとして、高嶋伸欣(たかしま・のぶよし)・琉球大教授が国に100万円の慰謝料を求めた「横浜教科書訴訟」の上告審判決で、最高裁第1小法廷(横尾和子(よこお・かずこ)裁判長)は1日、検定を適法とした2審東京高裁判決を支持、高嶋教授の上告を棄却した。
 原告逆転敗訴の2審判決が確定した。
 この裁判は東京教育大名誉教授だった故家永三郎(いえなが・さぶろう)氏による一連の教科書裁判を引き継ぐ形で、1993年に提訴。検定制度が簡略化された89年の全面改定後、初めて検定の適否が争われた。
 横尾和子(よこお・かずこ)裁判長は判決理由で家永訴訟の判例を引用し、改定後の検定制度についても合憲と判断。その上で「検定意見の根拠となる学説や、教育状況の認識などに見過ごし難い落ち度があれば、裁量権の範囲を逸脱して違法」(第1次家永訴訟の最高裁判決)の判断基準に照らし、今回の検定について「裁量権の逸脱はない」とした。
 判決によると、旧文部省は92年、高嶋教授(当時横浜市在住、筑波大付属高教諭)が執筆を担当した「新高校現代社会」(一橋出版)のうち、計4ページの記述について修正を求める検定意見を通知。高嶋教授は執筆を断念した。
 検定意見は福沢諭吉(ふくざわ・ゆきち)の「脱亜論」と勝海舟(かつ・かいしゅう)の「氷川清話」を引用して対比した部分を「(勝がアジアに好意的という)都合のよいところを抜き出している」と指摘。また湾岸戦争後の掃海艇派遣をめぐる記述について、当時の教科書調査官が「やや低姿勢である」と発言した。
 1審横浜地裁判決はこうした意見や発言を「基準があいまい」などとして違法と判断、20万円の支払いを命じたが、2審判決は、勝海舟の部分を「再検討の検定意見は相当」と判断。掃海艇については「個人的な感想で検定意見ではない」とした。横尾裁判長はこれを支持した。                   (共同)(12/01 12:37)

【日経新聞】 横浜教科書訴訟、教授側の敗訴確定・最高裁が上告棄却
 高校用「現代社会」の教科書で違法な検定を受けたなどとして、高嶋伸欣・琉球大学教授(63)が国に100万円の損害賠償を求めた「横浜教科書訴訟」の上告審判決が1日、最高裁第1小法廷(横尾和子裁判長)であった。同小法廷は、検定を合憲として請求を棄却した2審判決を支持、教授側の上告を棄却した。
 同訴訟は東京教育大学名誉教授だった故家永三郎氏による一連の教科書裁判を引き継ぐ形で、1993年に提訴。手続きが簡素化・透明化された89年の検定制度改定後、初めて検定意見の当否が争われた。1審横浜地裁判決は検定意見を一部違法として賠償の支払いを命じたが、二審東京高裁判決はこれを取り消す逆転判決を出していた。提訴から12年を経て高嶋教授の敗訴が確定した。 (12:00)

  【共同通信】 教科書検定「適法」が確定 最高裁、横浜訴訟で
 高校「現代社会」の教科書検定で表現の自由を侵害され、執筆を断念させられたとして、高嶋伸欣・琉球大教授が国に100万円の慰謝料を求めた「横浜教科書訴訟」の上告審判決で、最高裁第1小法廷(横尾和子裁判長)は1日、検定を適法とした2審東京高裁判決を支持、高嶋教授の上告を棄却した。
 原告逆転敗訴の2審判決が確定した。
 この裁判は東京教育大名誉教授だった故家永三郎氏による一連の教科書裁判を引き継ぐ形で、1993年に提訴。検定制度が簡略化された89年の全面改定後、初めて検定の適否が争われた。
 横尾和子裁判長は判決理由で家永訴訟の判例を引用し、改定後の検定制度についても合憲と判断。その上で「検定意見の根拠となる学説や、教育状況の認識などに見過ごし難い落ち度があれば、裁量権の範囲を逸脱して違法」(第1次家永訴訟の最高裁判決)の判断基準に照らし、今回の検定について「裁量権の逸脱はない」とした。

 【東京新聞】 検定『適法』が確定 横浜教科書訴訟
         最高裁判決 執筆者の上告を棄却
 高校「現代社会」の教科書検定で表現の自由を侵害され、執筆を断念させられたとして、高嶋伸欣・琉球大教授が国に百万円の慰謝料を求めた「横浜教科書訴訟」の上告審判決で、最高裁第一小法廷(横尾和子裁判長)は一日、検定を適法とした二審東京高裁判決を支持、高嶋教授の上告を棄却した。 
 原告逆転敗訴の二審判決が確定した。
 この裁判は東京教育大名誉教授だった故家永三郎氏による一連の教科書裁判を引き継ぐ形で、一九九三年に提訴。検定制度が簡略化された八九年の全面改定後、初めて検定の適否が争われた。
 横尾裁判長は判決理由で家永訴訟の判例を引用し、改定後の検定制度についても合憲と判断。その上で「検定意見の根拠となる学説や、教育状況の認識などに見過ごし難い落ち度があれば、裁量権の範囲を逸脱して違法」(第一次家永訴訟の最高裁判決)の判断基準に照らし、今回の検定について「裁量権の逸脱はない」とした。
 判決によると、旧文部省は九二年、高嶋教授(当時横浜市在住、筑波大付属高教諭)が執筆を担当した「新高校現代社会」(一橋出版)のうち、計四ページの記述について修正を求める検定意見を通知。高嶋教授は執筆を断念した。
 検定意見は福沢諭吉の「脱亜論」と勝海舟の「氷川清話」を引用して対比した部分を「(勝がアジアに好意的という)都合のよいところを抜き出している」と指摘。また湾岸戦争後の掃海艇派遣をめぐる記述について、当時の教科書調査官が「やや低姿勢である」と発言した。
 一審横浜地裁判決はこうした意見や発言を「基準があいまい」などとして違法と判断、二十万円の支払いを命じたが、二審判決は、勝海舟の部分を「再検討の検定意見は相当」と判断。掃海艇については「個人的な感想で検定意見ではない」とした。
 横尾裁判長はこれを支持した。

 【北海道新聞】 教科書検定「適法」が確定 最高裁、横浜訴訟で
                                                                   2005/12/01 12:44 
 高校「現代社会」の教科書検定で表現の自由を侵害され、執筆を断念させられたとして、高嶋伸欣・琉球大教授が国に100万円の慰謝料を求めた「横浜教科書訴訟」の上告審判決で、最高裁第1小法廷(横尾和子裁判長)は1日、検定を適法とした2審東京高裁判決を支持、高嶋教授の上告を棄却した。
 原告逆転敗訴の2審判決が確定した。
 この裁判は東京教育大名誉教授だった故家永三郎氏による一連の教科書裁判を引き継ぐ形で、1993年に提訴。検定制度が簡略化された89年の全面改定後、初めて検定の適否が争われた。
 横尾和子裁判長は判決理由で家永訴訟の判例を引用し、改定後の検定制度についても合憲と判断。その上で「検定意見の根拠となる学説や、教育状況の認識などに見過ごし難い落ち度があれば、裁量権の範囲を逸脱して違法」(第1次家永訴訟の最高裁判決)の判断基準に照らし、今回の検定について「裁量権の逸脱はない」とした。

 【信濃毎日新聞】 教科書検定「適法」が確定 最高裁、横浜訴訟で
                                                                    (12月01日12:28)
 高校「現代社会」の教科書検定で表現の自由を侵害され、執筆を断念させられたとして、高嶋伸欣・琉球大教授が国に100万円の慰謝料を求めた「横浜教科書訴訟」の上告審判決で、最高裁第1小法廷(横尾和子裁判長)は1日、検定を適法とした2審東京高裁判決を支持、高嶋教授の上告を棄却した。
 原告逆転敗訴の2審判決が確定した。
 この裁判は東京教育大名誉教授だった故家永三郎氏による一連の教科書裁判を引き継ぐ形で、1993年に提訴。検定制度が簡略化された89年の全面改定後、初めて検定の適否が争われた。
 横尾和子裁判長は判決理由で家永訴訟の判例を引用し、改定後の検定制度についても合憲と判断。その上で「検定意見の根拠となる学説や、教育状況の認識などに見過ごし難い落ち度があれば、裁量権の範囲を逸脱して違法」(第1次家永訴訟の最高裁判決)の判断基準に照らし、今回の検定について「裁量権の逸脱はない」とした。 

 【長崎新聞】 教科書検定「適法」が確定 最高裁、横浜訴訟で
 高校「現代社会」の教科書検定で表現の自由を侵害され、執筆を断念させられたとして、高嶋伸欣・琉球大教授が国に100万円の慰謝料を求めた「横浜教科書訴訟」の上告審判決で、最高裁第1小法廷(横尾和子裁判長)は1日、検定を適法とした2審東京高裁判決を支持、高嶋教授の上告を棄却した。
 原告逆転敗訴の2審判決が確定した。
 この裁判は東京教育大名誉教授だった故家永三郎氏による一連の教科書裁判を引き継ぐ形で、1993年に提訴。検定制度が簡略化された89年の全面改定後、初めて検定の適否が争われた。
 横尾和子裁判長は判決理由で家永訴訟の判例を引用し、改定後の検定制度についても合憲と判断。その上で「検定意見の根拠となる学説や、教育状況の認識などに見過ごし難い落ち度があれば、裁量権の範囲を逸脱して違法」(第1次家永訴訟の最高裁判決)の判断基準に照らし、今回の検定について「裁量権の逸脱はない」とした。

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