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2010年12月12日 (日)

「教科書配布裁判」東京高裁判決    12月9日

 教科書配布裁判は、2006年3月に横浜市教委育委員会が、2005年の中学校教科書採択で市内候補になった教科書だけを、教員の教材研究用に全市立中学校に配布した件の違法性を問う住民訴訟です。
 裁判は、住民監査請求を経て横浜市民33人が原告資格を得た後、配布費用の公金支出の違法性をめぐる訴訟として争われてきました。

 この配布は、2005年度教科書採択で扶桑社を強く推した今田忠彦教育委員が、歴史・公民の候補教科書だけを配ることを提案をしたことをきっかけに実施されました。背景には、採択候補に初登場した扶桑社を全校に設置する意図があったと推測されます。今田氏はその後、教育委員長となり、自由社採択の中心人物と言われています。

 高裁判決は、控訴棄却となり、違法性はないとした地裁判決を踏襲しています。判決文は
「配布される教科書が一部出版社発行のものに限られ、現場教員の教材研究の対象とされる機会に差異が生じる可能性があり、ひいては、平成21年度に行われる次回の教科書採択等の公正に全く影響がないものとまではいえないものの、」看過しがたい影響や社会一般の信頼を損なうものとまでは言えないとしています。

つまり、一部の教科書だけの配布は、違法ではないが採択の公正に全く影響がないとまではいえないというわけです。敗訴にはなりましたが、この文言からすれば、今後教育委員会が一部の教科書だけを一斉配布することはできないでしょう。
 裁判の舞台は最高裁に移りますが、今後ともご支援をお願い致します。

事件番号 東京高裁第4民事部 平成22年(行コ)第211号
裁判長  稲田龍樹,

                                                     公平な教科書配布を求める会(代表 高嶋 伸欣)

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